2013年4月29日月曜日

ゲーミフィケーション・カンファレンス報告2ーゲーミフィケーションに明日はない

さて、カンファレンスで数多くの実例と傾向を見、関係者たちと話をして実感したのは、「ゲーミフィケーション」に明日はないとことです。

おっと、正確に言うと「ゲーミフィケーションという言葉」に明日はない、です。

ゲーミフィケーションという言葉自体、色々と誤解を招きやすいものです。前もっての知識がない人たちのなかには、何でも「ゲームを作ること」だと勘違いしている人もたくさんいます。確かに、ゲーミフィケーションの流れの一つとしては、何かを「ゲームにしてしまう方法」が当てはまります。

例えば、学校の授業をゲーム化です。アメリカのある高校の先生が、生徒のモチベーションをキープしたままライティングを教えるため、人気のオンラインゲームMMOの真似をしてゲームを作りました。生徒はライティングに関する数々のタスクをこなしながら、レベルアップしていきます。もちろん学生たちはこの楽しくてエキサイティングなゲームを楽しみ、自らすすんで「勉強」に勤しみました。結果として、ゲームに参加した生徒のライティングテストのスコアが劇的に上がったのです!(私も英語のライティングは今でも苦手です。そんな素晴らしい学習方法、私も参加したかった。)

しかしポイントは、これはゲーミフィケーションのほんの一つの流れにしかすぎないこと。これが全てではないことです。

ゲーミフィケーションでより主流なのは、ゲームとは全く関連ないところでゲームの要素を応用して、ユーザーのエンゲージメントを高めることです。ゲームといってしまうと、ちょっとお固いイメージのクライアント、例えば従業員のための企業内システム構築などには嫌煙される場合が多いようです。そのため、何かいい名前はないか、多くの人達が探していますが、これといって名案がないようです。エンゲージメント・マネジメント、エンゲージミケーションなど?どれもピントきませんね。

もしかしたら、来年あたりはもう何か他の言葉で取って代わられているかもしれません。

2013年4月22日月曜日

ゲーミフィケーションに未来はない?!ーゲーミフィケーション・カンファレンス報告1ー

4月16日から18日までSan Franciscoで開催された Gamification Summitに参加してきました。ここでは初日がAdvanced Gamification CourseでCertificate取得のためクラスをとり、2−3日はカンファレンスと、どっぷり3日間ゲーミフィケーションに浸かってきました。

参加者は世界中から集合。ゲーム業界に比べると、ずっと小さな集まりのためか、どこかアットホームな印象です。普通、カンファレンスに参加するとビジネス上の知人は増えるのですが、「友達」にはなりません。でも、このゲーミフィケーション・サミット(G Summit)では、何とブラジル、メキシコ、ポルトガル、シンガポール、そしてもちろんアメリカからの友達も出来てしまいました!ゲーミフィケーションが新しい業界で、皆、「一体これから何が起こるのだろう」とワクワクするような気分をシェアしているのと、やっぱり30代の若い人たちがコアとなっているからか、エネルギーを感じます。

さらに、Prof. Warbuckのゲーミフィケーションのオンラインコースをとっている人が、参加者中に多く見受けられました。このProf. Warbuckは、ゲーミフィケーションの業界ではかなりの有名人で、参加者のほとんどがしっている業界セレブ?です。(このコース、実は私も今受講中です。)今回のG Summitで、世界中に散らばっているバーチャル・クラスメート達や、いつもはビデオで見ている先生と実際にご対面。ここで、ビデオでは気がつかなかったけれど(当たり前)、先生は背が高いことを発見!先生のご両親はこの期間、日本に旅行している話などをしたり、本にサインをしてもらったり、写真を撮ったり、いやでも盛り上がります。この「ノリ」、やっぱり普通のカンファレンスといよりも、大学のイベントに近いものを感じます。

3日間でゲーミフィケーションについての知識とネットワークをしっかりと深めてきました。そのことについて、ここで少しずつご報告していきます。