2013年6月1日土曜日

秘密のゲーミフィケーション

先日、マーケティング関連のカンファレンスに出席しました。そこではビジネスデベロップメントやマーケティングのエグゼクティブ達がスピーカーで、様々な関連トピックについてセッションを行なっています。面白そうなものを選んで参加したのですが、そこで、この間実感していたことそのものを目の当たりにしました。



トピックは”How to create your customer advocate”。どうやって、自社ブランドや製品に忠実な顧客をつくって、彼らがこちらから頼まずとも、勝手に宣伝してくれるようにするかという話です。要するに口コミの創造です。熱心な顧客は、自分が気に入った商品を友人や同僚に広めてくれますし、コストが掛からないだけでなく、下手な広告よりずっと効果的です。友人からのお勧めって、すんなり受け入れやすいものです。

するするとスライドを見ながら、彼らの戦略をふんふんとうなづいていましたが、ある所でふと気が付きました。これ、まるっきりゲーミフィケーションの話しなのです。問題(どうやって忠実な顧客に自分から宣伝してもらうか)に対するアプローチの仕方(ウェブサイトで顧客にポイントを与える、インスタント・フィードバックを与える、等)、まるっとゲーミフィケーション。


ところが最後まで、このスピーカー、ゲーミフィケーションの「ゲ」の字も使いませんでした。何というか、新鮮な驚き!大体、ゲーミフィケーションの名前は大々的に出さなくとも、さり気なく「これはゲーミフィケーションとも呼ばれているけれど」と言われることも多いからです。このスピーカーは、ゲーミフィケーションと呼ぶことでちっともいいことはないという判断だったのでしょう。


顧客を取り込むための手法として、ゲーミフィケーションは確実に使われて、残っていきそうです。でも、ゲーミフィケーションという言葉自体はやっぱりだめなのかな、顧客に受け入れられにくいのかな。ピシャリと現実を見せられました。

2013年5月29日水曜日

あなたは誰ですか?

私は近所なら、結構お財布なしでふらっと出かけてしまうことがあります。できるだけ歩くようにしているのもあり、ちょっとそこまでなら鍵と携帯だけでさっと出かけます。ご近所という安心感とカジュアルさが気に入っているのですが、時々、あっと困ることもあります。 例えば、近所の子供を学校付属のデイケアから引き取ってくるとき。お母さんに頼まれて、安請け合いしてふらりと行って来ました。歩いて10分くらいだから、余裕です。散歩ついでといったところでしょうか。ところが、写真付きのIDなしだと子供を引き取らせてくれないのです。顔を見せて、その子も私とわかって寄ってきたけれど、誘拐じゃないという保証もなし。結局、歩いて帰ってまた戻り、、、と40分くらいかかってしまった。

いろんなことがオンラインで済むようになってくると、何でもオンラインで済ませる癖になってしまいます。


でも、IDの一件など、オンラインのみでは済まないこともあります。いや、「ありました」かな。ID確認もオンラインの世界で日進月歩しています。詐欺防止にあれやこれやと日々エンジニアと犯罪者が格闘しているようです。

例えば、オンラインコース。オンラインだと本当に登録者が受講したか、テストを受けたか、コントロールするのが難しくなります。私もオンラインコースを受講中、多忙すぎて勉強時間がとれなかった時、誰か私の代わりにテストを受けてくれないかなとも思いました。ところが、このコースでは、しっかりした本人確認がありました。まず、受講時にラップトップで自分と免許証の写真を撮り、送ります。その後、画面にしたがってある文章の一段落をタイプします。なんのことやらと思いましたが、これは、その人のタイプの癖を認識しているところだったのです。自覚はしていませんでしたが、誰でもタイプ時に特有の癖を持っているらしい。ペーパー提出やテストの際、スクリーン前の自分の写真送付とこのタイプを毎回やらされます。もし、癖が違ったらアウト。本人じゃないと判断されて、何と、システムが受付けないのです。

たまたま期間中、手に怪我をしていなかったから良かったものの、指に怪我でもしてタイプの癖が変わってしまったら、危うくテストが未提出になり、単位を落とすところでした。

ちなみに私の携帯はHTCですが、本人確認のために写真をその場でとって登録しました。次回から、スクリーンに写った私を認識してくれるというもの。ところが、ここにも落とし穴が!登録写真を携帯で撮っているため、撮る角度が無意識に微妙だったらしい。その後何度試しても、スクリーンに写った私を本人だと認識してくれなかった。一体どんな角度で最初に撮ったんだ?と、我ながら突っ込みたくなりました。


オンラインやアプリケーションによるID確認は、まだまだ改良の余地が大きいようです。

2013年5月15日水曜日

とにかく面白い、アメリカのマーケティング

マーケティングの一言で、広告をすぐに思い浮かべる人も多いようですが、実はとても幅広いコンセプトです。誰が顧客なのか、市場はあるのか、そのサービスや製品の値段はいくらにするのか、どうやってメッセージを届けるのかも、マーケティングに入ってきます。理論は色々ありますが、何はともあれ、見てもらうのが一番!

アメリカで目にするマーケティング成功例、失敗例をどんどんご紹介していきます。乞うご期待。

2013年5月9日木曜日

オンラインでゲーミフィケーション・サーティフィケート取得挑戦

ご存知でしたか?なんと今、無料でアメリカ有名大学のコースが無料で受講できるんです。

オンラインコースは何年も前ありますが、最近、その充実ぶりには目を瞠るものがあります。以前のオンラインコースと言えば、教えやすくて、テストをしやすい数学系の授業が主でした。ところが今、数学やプログラミングはもちろん、ギリシア時代のヒーローについてまでも受講することができます。

ペンシルバニア大学のトンMBAは、全米MBAトップ10に必ず入る名校です。ここの法律の教授がなぜかミフィケションをオンラインで教えているのです。(彼がいたゲミフィケションの教科については、以前このブログでも触れています

アメリカは授料がとても高く、トップ私立MBAは授料だけで2年間$65,000もします。(本やら寮費やら入れると2年間$97,000!だそです同じ教授のコスが料とはしかも自分の好きなときにオンラインで受でき、ティフィケト(修了証)までもらえる」のです。 これはとにかくやってみるしかないでしょう。今回ティフィケト取得を目指しオンラインコスに挑しました


一言目の感想は、ワーバック教授、素晴らしかった!
面白い例が満載、毎回簡単なクイズと数回に一度、テストが入り、楽しみながらもまったく気の抜けないコースでした。ゲーミフィケーションについて学びたい人には、自信を持ってお勧めします。

ところで二言目は、大変でしたーーー!
大学院で修士までとったので自称お勉にはれているつもりが、そう簡単にはいきませんでした。まずつまづいたのは、時間のなさ。学生は勉強が仕事ですが、社会人は仕事やらその他責任が山のようにあります。そこをなんとか、時間をやりくりするのがもう大変でした。カンファレンスで朝6時に家を出て、帰宅は10時半過ぎの(私にしては)忙しいスケジュールの時、たまたま宿題も3つ(クイズ、ペーパー、宿題ペーパーの採点5つ)も重なり、ギュウギュウに重圧を感じたものです。もちろん、週末返上で宿題を片付けました。しかも、終わったという安堵感から、提出しわすれるという間抜けさ。。。(おかげでコースをパス出来るか、危ないところでした。)

宿題の一部である、ペーパーは3度あり、300字、500字、1500字とどんどん複雑さをましていきます。もちろん、英語ですよ。オンラインで提出後は、同僚たちの採点を5人分。何万人も受講者がいるので、当然教授が採点することができません。そのため、生徒同士が採点しあうのです。5人の採点者がつくので、結果として大体いいだろうということでしょう。締め切りを過ぎると自分のスコアをみれるのですが、確かに、期待していたようなまともな採点がついていました。可笑しかったのは、当然英語でペーパーを書くはずなのに、誰かスペイン語で書いていたこと。採点できるわけないでしょ!(私が日本語で答えを書いていたら、どうなってたんだろう?)

でも大変だったのは私だけではないようで、何と!当初6.5万人を超える登録者があったにもかかわらず、毎週毎週受講者は減り続け、最後のテストを受けたのは、たったの5500人ちょっと。少ない!あー、無事にサーティフィケートが取れてよかった!

今でも別でadvanced gamification certificate取得のためにファイナル・プロジェクトにかかっていますが、また別の機会にご報告します。

2013年4月29日月曜日

ゲーミフィケーション・カンファレンス報告2ーゲーミフィケーションに明日はない

さて、カンファレンスで数多くの実例と傾向を見、関係者たちと話をして実感したのは、「ゲーミフィケーション」に明日はないとことです。

おっと、正確に言うと「ゲーミフィケーションという言葉」に明日はない、です。

ゲーミフィケーションという言葉自体、色々と誤解を招きやすいものです。前もっての知識がない人たちのなかには、何でも「ゲームを作ること」だと勘違いしている人もたくさんいます。確かに、ゲーミフィケーションの流れの一つとしては、何かを「ゲームにしてしまう方法」が当てはまります。

例えば、学校の授業をゲーム化です。アメリカのある高校の先生が、生徒のモチベーションをキープしたままライティングを教えるため、人気のオンラインゲームMMOの真似をしてゲームを作りました。生徒はライティングに関する数々のタスクをこなしながら、レベルアップしていきます。もちろん学生たちはこの楽しくてエキサイティングなゲームを楽しみ、自らすすんで「勉強」に勤しみました。結果として、ゲームに参加した生徒のライティングテストのスコアが劇的に上がったのです!(私も英語のライティングは今でも苦手です。そんな素晴らしい学習方法、私も参加したかった。)

しかしポイントは、これはゲーミフィケーションのほんの一つの流れにしかすぎないこと。これが全てではないことです。

ゲーミフィケーションでより主流なのは、ゲームとは全く関連ないところでゲームの要素を応用して、ユーザーのエンゲージメントを高めることです。ゲームといってしまうと、ちょっとお固いイメージのクライアント、例えば従業員のための企業内システム構築などには嫌煙される場合が多いようです。そのため、何かいい名前はないか、多くの人達が探していますが、これといって名案がないようです。エンゲージメント・マネジメント、エンゲージミケーションなど?どれもピントきませんね。

もしかしたら、来年あたりはもう何か他の言葉で取って代わられているかもしれません。

2013年4月22日月曜日

ゲーミフィケーションに未来はない?!ーゲーミフィケーション・カンファレンス報告1ー

4月16日から18日までSan Franciscoで開催された Gamification Summitに参加してきました。ここでは初日がAdvanced Gamification CourseでCertificate取得のためクラスをとり、2−3日はカンファレンスと、どっぷり3日間ゲーミフィケーションに浸かってきました。

参加者は世界中から集合。ゲーム業界に比べると、ずっと小さな集まりのためか、どこかアットホームな印象です。普通、カンファレンスに参加するとビジネス上の知人は増えるのですが、「友達」にはなりません。でも、このゲーミフィケーション・サミット(G Summit)では、何とブラジル、メキシコ、ポルトガル、シンガポール、そしてもちろんアメリカからの友達も出来てしまいました!ゲーミフィケーションが新しい業界で、皆、「一体これから何が起こるのだろう」とワクワクするような気分をシェアしているのと、やっぱり30代の若い人たちがコアとなっているからか、エネルギーを感じます。

さらに、Prof. Warbuckのゲーミフィケーションのオンラインコースをとっている人が、参加者中に多く見受けられました。このProf. Warbuckは、ゲーミフィケーションの業界ではかなりの有名人で、参加者のほとんどがしっている業界セレブ?です。(このコース、実は私も今受講中です。)今回のG Summitで、世界中に散らばっているバーチャル・クラスメート達や、いつもはビデオで見ている先生と実際にご対面。ここで、ビデオでは気がつかなかったけれど(当たり前)、先生は背が高いことを発見!先生のご両親はこの期間、日本に旅行している話などをしたり、本にサインをしてもらったり、写真を撮ったり、いやでも盛り上がります。この「ノリ」、やっぱり普通のカンファレンスといよりも、大学のイベントに近いものを感じます。

3日間でゲーミフィケーションについての知識とネットワークをしっかりと深めてきました。そのことについて、ここで少しずつご報告していきます。



2013年3月3日日曜日

Mint.com (続き)


あっという間に3月になってしまいました!ここシリコンバレーでも、何と雛人形が浮かび上がる、ひな祭りのカードを見つけました。白人が圧倒的に多いLos Gatosという街のカード屋さんで見かけたのですが、アメリカ人は絶対に、なんのカードがわかっていないだろうな-。

さて、前回のブログでご紹介した、「Mint.comのその後をご報告します。

この「Mint.com」。登録すると、 ゲーミフィケーションで楽しくタスクをクリアしていくうちに、いつの間にか家のファイナンシャル・プランができているというサイトです。素晴らしいコンセプトに嬉々として登録を済ませ、いよいよ開始というところで、思いっきりつまずいてしまいました。

何と、実際の銀行口座番号、口座にログインする暗証番号などを入力しないと、その先に進めないのです。これは、最も重要な個人情報ですよね。Mint.comに誰かが入り込んで(もしくは誰かがシステムにアクセスして)情報を盗んだならば、一環の終わりなのでは!?と危機感を覚えました。特に最近、あちこちでセキュリティ上の問題を耳にするので、敏感にならざるをえません。

ウェブサイトの機能とコンセプト上、実際の銀行口座につなげるのは理解出来ます。確かにその方が手軽です。しかし一方で「セキュリティが心配、又は情報を出したくない」顧客もいるはず。オプションとして口座残高などの数字を手入力出来るといいのですが、出来ません。つまり、銀行口座情報を入れないと、先にちっとも進めないのです!
実は過去に、私もウェブ上のソフトを銀行口座に直接つなげたことがあります。特に、会社の会計用のソフトではその機能は大いに役だっています。しかしその場合でも、「繋げなくてもいい、(大変だけれど)自分で入力する」というオプションもありました。こうした大切なことを自分で選べるのは、安心感が違います。


正直、確かに便利で楽しいのかもしれないけれど、何の実績もない(失礼)ファイナンシャル・プランのウェブサイトのために、自分の口座情報を入力は出来ません。そんなリスクを冒してまでも、楽してプランを立てようとも思いません。
「イヤだなー」と思って、そのままそこで「Mint.comのサイトをしばらく放置しておくと、「どうして登録途中でやめたのか教えて下さい」とメールが来ました。感じのよい聞き方だったので、本当のことを返答しておきました。

そうしたらなんと! その数日後にまた別のメールで、「Mint.comはこんなにセキュリティーが高いのですとアピールして来ました。「偉いぞ、Mint.ちゃんと私の話を聞いていたの」と感心しましたが、それでも私の決心は変わりません。近年はどんなに社会的信用の高い会社でも、顧客情報の漏洩問題があるのですから。
結果、残念ながら評判のゲーミフィケーションは試すことができませんでした。私にはセキュリティ・リスクが高すぎました!

どなたか、銀行口座番号と暗証番号を教えていただければ、私があなたのファイナンシャル・プランをゲーミフィケーションで立てて差し上げますよ。