2013年1月23日水曜日

ゲーミフィケーション(Gamification)って何?


2010年ごろからちらちらとアメリカの業界関連の記事によく出てきて、面白そう、何だろうと思っていたコンセプトがあります。「ゲーミフィケーション(gamification)」、みなさんは聞いたことがありますか?

ここ数年のソーシャル・ゲームやカジュアル・ゲームの台頭、淘汰で、混沌とした業界の中で、2013年のピカイチの業界注目株となりつつある、「ゲーミフィケーション」。シリコンバレーの有名ベンチャー・キャピタリストMary Meekerが注目分野としてあげていて、ベンチャー・キャピタルからの投資がどんどん入ってきつつあります。まさに「これから!」という活気を感じます。


この「ゲーミフィケーション」には、今は定義がまだあやふやな感じなのですが、アメリカではすでに「ゲーミフィケーション」についてのビジネス書がいくつか出てきています。その中でも比較的読みやすくまとめてあるのは、2012年にウォートン(Wharton Digital Press)が出版したKevin Werbach & Dan Hunterの“For the win”でしょう。(この本は、著者がこてこてのゲーム・デザイナーではなくて、法律とビジネスの「先生」というのがなかなかおもしろいです。ちょっと教科書的な内容にも納得です。)


そのWerbach&Hunterの定義を一言で表すと、「ゲームに関係のないコンテクストで、ゲームの要素とゲーム・デザインのテクニックを使うこと」です。さらに私なりに付け加えるなら、「ゲーム要素やデザインのテクニックを使うことで、人の行動・意思決定・学習にある影響を与えようとすること」 。例えば、ゲーム感覚で何かタスクをこなしていけば、楽しみながら、いつの間にか何かを学んだり、達成することが出来る、ということになります。ちょっと拡大して考えると、「ゲーミフィケーション」を使えば嫌な勉強も、ゲーム感覚で楽しんでいる間に、いつの間にか学習してしまっている、ということも可能に。そんなおいしい話、本当にあるの? 何だか夢の様な話です。

でも、確かに自分で英語を学んでいる時などに「本人が楽しんでいる時こそ、学習効果は一番高い」実感したことは何度もあります。ゲームの要素を、これまでになかった分野に取り込み、融合させて、顧客を満足させていく。「ゲーミフィケーション」は、2013年のビジネスを、大きく変えていくワードの一つになるかもしれません。

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